鼻中隔延長術|術後に起こりうるトラブル・対応

手術の詳細 ダウンタイム・術後経過 術後に起こりうるトラブル・対応

鼻中隔延長術|手術の詳細

鼻中隔延長術とは、鼻中隔に軟骨を移植することによって鼻を希望の長さや角度に延長する手術です。

使用する軟骨は延長する距離などによって使い分けられ、鼻中隔軟骨(鼻の軟骨)が第一優先ですが、肋軟骨(胸の軟骨)を必要とすることもあります。

耳介軟骨は、補助的にしか用いません。術中にて、上記軟骨が足りない場合は、保存軟骨を使用する事があります。

保存軟骨とは、人体や豚から採取した軟骨を薬品処理し、菌やウイルスの感染や拒絶の心配をなくした製品です。
海外から輸入をしています。
 
■ 鼻中隔延長術


鼻中隔延長術イメージA
 
 
鼻中隔延長術イメージB

鼻中隔延長のためには2枚の軟骨を重ね合わせて使用します。
肋軟骨を選択したときは、2枚とも肋軟骨を用います
 
鼻中隔軟骨を選択したときは、採取できた鼻中隔軟骨が十分大きければ、2枚に分けて重ねて用います。もし、採取できた鼻中隔軟骨が小さければ、鼻中隔軟骨を片側に使用し、反対側には保存軟骨や吸収プレートを使います。
 
耳の軟骨は鼻先の形を整えるために、鼻先の部分に付け足します。
 
 
■ 切開法

鼻中隔延長術:切開法クローズ法
鼻中隔延長術:切開法オープン法

 
【麻酔方法】
全身麻酔
 

鼻中隔延長術|ダウンタイム・術後経過

【ダウンタイム】
個人差があります。
 
■ 腫れ
 
術後1 週間はギプスを装着するため、表からは見えません。
2~3 日目をピークに約7 日~10 日間程で目立つ腫れはひいていきます。
内出血や感染症が起きた場合は、腫れが長引くこともあります。

■ 内出血

起こらないこともありますが、起こってしまった場合約1~3 週間皮膚が紫色や緑色になります。

■ ドレーン(管)

出血が皮下にたまるのを防ぐ為に1~3 日間鼻内に留置することがあります。
抜く際に鼻の粘膜から出血することがあります。

■ ギプス

約1 週間 その後は2~4 週間就寝時のみ装着。
術直後縫合後
■ 抜 糸

【オープン法】(表面よりアプローチする為、鼻の外側に傷があります。)
⇒約1 週間目(鼻の表面)・約2 週間目(鼻の穴の中)
 
【クローズ法】(鼻の内側よりアプローチした場合)
⇒約2 週間目(鼻の穴の中)
 
 
■ メイク

治療箇所以外はメイクが可能です。1 週間目の抜糸後からは全体にメイクが可能です。

■ 通 院

1 ~3日目・1 週目・2 週目

【治療後の経過】
 
1、むくみ
 
ギプス抜去後は一時的にむくみが生じます。そのため「長すぎる」「高すぎる」「太すぎる」と感じることがあります。時間の経過とともに落ち着き4~6 ヶ月程経つとスッキリ見えてきます。

2、傷
 
数ヶ月は傷の赤みがあり、その後時間の経過と共に除々に薄茶色(色素沈着)から白っぽい線に変化します。3~6 ヶ月は傷が硬くなりますが、除々に硬さは改善されます。

3、完成
 
約4~6 ヶ月

鼻中隔延長術|手術後に起こりうるトラブル・対応

【喫煙について】
喫煙は血液の循環を悪くする為、傷の治りが悪くなります。細菌がついて感染を引き起こす原因にもなります。
術前2 週間前~術後最低1 ヶ月は禁煙をお願い致します。

 
手術後4 ヶ月は腫れや炎症が残っているため、傷が酷く残りやすく、また癒着が強く変形が起きやすいため、原則として再手術には適さない時期です。腫れや炎症が治まる4 ヶ月以降に判断し、調整を行わせていただくことをご了承下さい。
 

鼻中隔延長術|トラブル一覧

 
A) 感 染(化膿する)
B) アレルギー反応(異物反応)
C) 血が溜まる
D) 傷口が開く
E) 糸が出てくる
F) 鼻尖の曲がり
G) 鼻の穴のひきつれ
H) 鼻尖の違和感
I) 鼻柱(鼻の穴と穴の間)が分厚くなる
J) 鼻閉感(鼻が通りにくい感じ)
K) 鼻柱が凸凹する
L) 延長した鼻が長すぎる・鼻尖が高すぎる
M) 延長した鼻が短すぎる・鼻尖が低すぎる
N) 傷跡が気になる
 
 

A) 感 染(化膿(かのう)する)

A-1トラブルの内容
手術後、皮膚の赤み・熱感・痛み・腫れが増し続けたり、その状態が長引く場合は、感染が疑われます。
 
A-2 対応
感染が起きた場合は、内服薬の服用、抗生剤点滴の投与を2週間続けて経過をみます。膿が溜まっている時は、鼻の中を切開して洗浄を行います。それでも治まらない場合は、移植した軟骨を除去します。
 
再度、延長術を希望される場合は、感染の原因となる細菌が完全に消えてからになりますので、少なくとも軟骨除去後4ヶ月経過してからとなります。
 
再手術の際は、すでに鼻中隔軟骨を摘出してしまっているため、ほとんどの場合、肋軟骨を使用し移植します。
 
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B) アレルギー反応(異物反応)

B-1トラブルの内容
実際に起きた経験や報告はありませんが、保存軟骨に対する異物反応が起こる可能性は否定できません。
 
B-2 対応
異物反応が起きた場合には、軟骨を除去する処置を致します。
 
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C) 血が溜(た)まる

C-1トラブルの内容
術後に傷の中で出血が起こりますと、皮膚の下に血が溜まって、鼻先、鼻柱、鼻の中粘膜が紫色に腫れあがります。
 
血液が溜まったままにしておきますと、感染、鼻尖が太くなる、鼻づまりを起こす危険がありますので、早めに治療をする必要があります。
 
C-2 対応
血が溜まっている場合は、直ちに溜まった血を注射器で吸い出すか、もう一度傷を開けて排出します。
 
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D) 傷口が開く

D-1トラブルの内容
稀に糸が外れたり、傷口の治りが悪く傷口が開いてしまうことがあります。
 
D-2 対応
糸が外れ傷口が開いてしまった場合には、もう一度傷を縫い合わせる処置を致します。
 
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E) 糸が出てくる

E-1トラブルの内容
軟骨と自己組織を縫い合わせる糸が露出することがあります。
 
E-2 対応
放置していると化膿する危険がありますので早めにご来院下さい。糸を取り除く処置をさせて頂きます。
 
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F) 鼻尖の曲がり

F-1トラブルの内容
延長手術をすることで、引き延ばされた皮膚や鼻尖の軟骨が元に戻ろうとする為、延長した軟骨に力が加わり曲がってしまうことがあります。

ヴェリテクリニックのこれまでの症例では、鼻尖が左右に傾くことが、10%程度の確率で生じます。
また鼻の穴の左右差は、20~30%の割合で認められました。

延長量が多くなるほど、また、過去に鼻の手術を受けている方ほど、起こりやすい傾向にあります。
 
F-2 対応
左右に傾いた鼻尖や鼻の穴の修正は容易ではありません。
 
左右差の修正を希望される場合は、移植した軟骨を削って延長量を短くしてバランスをとる処置をさせて頂きます。この場合延長した鼻が短くなることをご了承下さい。
 
延長した長さを短くしないで傾きの修正を希望される場合は、更に強力な軟骨を移植する必要がありますので、肋軟骨を採取して移植する処置をさせて頂きます。
 
※ 但し、修正手術を行っても完全に左右差をなくすとは困難なことをご理解下さい。
 
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G) 鼻の穴のひきつれ

G-1トラブルの内容
鼻の穴の中の切開した傷が拘縮してひきつれることがございます。特に、再手術や感染が起きたケースでは、ひきつれも起こりやすくなります。
 
G-2 対応
術後半年を経過して傷跡が柔らかくなると、鼻の穴のひきつれも改善します。
それでもひきつれが残った時には、皮膚を移植する治療をさせて頂きます。 
 
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H) 鼻尖の違和感

H-1トラブルの内容
延長手術をしたことにより、鼻尖が固定され手術前のように動かなくなるため、違和感を感じることがあります。
特に、笑った時に気になります。
 
H-2 対応
延長手術をしたことにより、鼻尖が固定され手術前のように動かなくなるため、違和感を感じることがあります。
特に、笑った時に気になります。
どうしても気になる場合には、延長した軟骨を除去致します。
 
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I) 鼻柱(鼻の穴と穴の間)が分厚くなる

I-1トラブルの内容
延長手術で軟骨を移植したことにより、鼻柱(鼻の穴と穴の間)が分厚くなることがあります。
 
I-2 対応
鼻柱(鼻の穴と穴の間)が分厚くなってしまい、修正を希望される場合は、移植した軟骨を削る処置をさせて頂きます。

※但し、削ることにより、鼻が短くなる、また、鼻尖が傾きやすくなる可能性があることをご了承下さい。
 
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J) 鼻閉感(鼻が通りにくい感じ)

J-1トラブルの内容
鼻中隔に軟骨を重ねるため、鼻中隔が厚くなります。鼻尖縮小術を併せて行いますと、更に鼻の中の空気が通るスペースが狭くなります。そのため鼻づまりが起こりやすくなります。

特に術後は鼻の中の粘膜が腫れるため、鼻の通りが一層狭くなります。
 
J-2 対応
1~3 ヶ月位の時間の経過と共に鼻の中の粘膜の腫れがおさまると改善されてきます。
その間は市販の鼻炎スプレーを使用いただきますと、鼻づまりが軽くなります。

それでも症状が残った場合には、移植した軟骨を削る処置をさせて頂きます。
但し移植した軟骨を一部削る手術をしても、鼻詰まりが完全には治らないことがあることをご理解下さい。
 
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K) 鼻柱が凸凹する

K-1トラブルの内容
鼻の穴の鼻柱の部分に(鼻柱の側面)に膨らみが出来る事があります。
 
K-2 対応
元々の鼻尖軟骨の折れ曲がりが表面に出る・移植した軟骨の角が出っ張る・キズアトが硬く膨らむことが原因です。軟骨が原因の場合は、膨らんで見える余分な軟骨を切り取る事で改善されます。
 
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L) 延長した鼻が長すぎる・鼻尖が高すぎる

L-1トラブルの内容
できるだけ患者さまのご希望に叶うよう、鼻の延長方向と延長量を相談して決定いたします。しかし、予定した延長量より多少大きくなってしまうことがございます。また、予定通りに軟骨を延長しても、仕上がった鼻が長く、高く感じることもございます。術後3~6 ヵ月はむくみの為に大きすぎると感じることが少なくありません。

むくみが落ち着くまで6 ヵ月程経過を見ていただく必要がございます。
 
L-2 対応
手術後1 週間後もしくは4 カ月以降に、移植した軟骨を削ることで調整することができます。
 
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M) 延長した鼻が短すぎる・鼻尖が低すぎる

M-1トラブルの内容
できるだけ患者さまのご希望に叶うよう、鼻の延長方向と延長量を相談して決定いたします。しかし、軟骨の大きさや皮膚のつっぱりのため、十分な高さや長さを得られないことがございます。また予定通りの延長をすることができても、仕上がった鼻が低い、短いと感じることもございます。
 
M-2 対応
手術後半年以降に、皮膚に余裕があれば、鼻尖に軟骨を追加移植することが可能です。
肋軟骨採取が必要な場合もあります。

※さらに長さ・高さを出す為には、引き延ばされる鼻尖の皮膚に余裕があることが条件となります。
その為、修正できる範囲には限界があることをご了承下さい。
 
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N) 傷跡が気になる

N-1トラブルの内容
肌の性質により、傷跡がケロイドのように赤く盛り上がったり、段差や凹みなどが起こる場合があります。
 
N-2 対応
キズアトの修正を希望される場合、下記の方法を用いて改善を図ります。
 
◆ ステロイド注射(ケナコルト)
赤く盛り上がったキズを平らにする効果が期待できます。
効果が出るまで、1ヶ月に1回の治療を繰り返す可能性があります。
また、ステロイドの副作用として、皮膚や傷が凹む、細かい血管が浮き出るといったことがあります。

◆ CO2レーザー照射
キズアトの段差を削って、なめらかにする効果があります。処置後は3ヶ月程赤みがあります。

◆ 切開法
傷の赤みが消えたうえで再度、切開し縫合いたします。
※ 傷を完全になくす事は不可能であり、目立たなくするという目的であることをご了承下さい。
また、個人の体質的な要因が大きいため、キズアト修正には限界がありますことをご理解下さい。
 
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